ペグの種類や構造をまとめてみた

ギター

ギターのチューニングを行う際の要となるパーツが「ペグ」です。チューナーや糸巻きとも呼ばれていますね。

ギターだけでなくバイオリンやコントラバスなどといった弦楽器には必ずついているパーツですが、ペグについて気にしたことのある方は意外と少ないのではないでしょうか。

弦が直接巻きつけてあるので音への影響も少なからずありそうですよね。

そこで今回は「ペグ」にスポットを当て、構造や種類について解説していきます。 

 

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ペグの構造

一般的なペグは内部をホコリなどから守ったり見た目を良くしたりするためカバーで覆われているためなかなか内部構造を見ることができませんよね。

モデルによってはカバーのついていないものもあるので、今回はそちらの写真を参考に内部構造を見ていきましょう。

ペグには「ウォームギヤ」と呼ばれる機構が採用されています。

ウォームギヤはギターやベースのペグだけでなくコントラバスなどの弦楽器にも使用されており、楽器以外の分野では自動車のステアリング機構やオルゴールなどにも使われています。

ウォームギヤはネジのようになっている「ウォーム」と歯車形状をしている「ウォームホイール」の2つで構成されています。

ウォームギヤには以下のような特徴があります。

  • 減速比が大きく、シビアな調節が可能
  • 伝達が滑らかであるためスムーズなチューニングが可能
  • ウォームホイールからウォームへは回せない(セルフロック)ため、弦の張力によってポストが回ってチューニングが狂うことがない

 

こうして見るとウォームギヤはギターやベースの調弦にはぴったりの性質を持った機構と言えますね。

 

ペグの種類と音へ与える影響

クルーソンタイプ

KLUSON / 3+3 - PEARL SINGLE RING - SINGLE LINE Nickel

ギヤを覆うケースが鉄板をプレスしたもので作られているのがクルーソンタイプのベグです。

ストラトキャスターをはじめとしたフェンダー系ギターに多く採用されており、1940年代にクルーソン社によって発売されたものが発祥です。

比較的軽量であるためギター本来の鳴りをスポイルしにくく、ビンテージ感ある音となる傾向にあります。

ロトマチックタイプ

GROVER ( グローバー ) / 102NV

ギヤを覆うケースがダイキャスト(鋳造)で作られているものがロトマチックペグです。1950年代にグローバー社が発売したペグがルーツとなっています。

ギブソン系ギターに多く採用されており、クルーソンタイプと比べるとゴツいフォルムをしています。

クルーソンタイプと比べると重量があるためサスティーンが良くなり、モダンな音となる傾向にあります。

ロック式ペグ(ロッキングペグ)

SPERZEL ( スパーゼル ) / Trim-Lok 6-in-line Locking Guitar Tuners Nickel

古くから使われてきたペグはペグポストに弦を巻きつけることによって固定していますが、ロック式ペグは弦をネジなどで固定することによって弦を保持するペグのことです。

ロック式ペグはチューニングが狂いにくくなったり弦交換が楽になったりと良いことづくめ。

構造が複雑であるため従来のものよりもやや壊れやすいといったデメリットもありますが、登場以来人気を博している新世代のペグです。

オートチューニングペグ

オートチューニング・マシン "Tronical Tuner" を検証!

弦をジャラーンと鳴らすだけで自動でチューニングを行ってくれるペグです。

ペグ内部にはチューナーとモーターが搭載されており、それらを制御する基盤も搭載されています。このため6つのペグは独立しておらず、1つのユニットとして構成されています。

以前ギブソンから「G-Force」と呼ばれる自動チューニングシステムを搭載したギターが販売されていましたが、現在では後付けできるオートチューニングペグも販売されています。

 

ペグの消耗と交換

ペグは弦の張力やギヤの擦れなどによって徐々に磨耗していきます。

通常ペグは10年前後は持ちますが、摩耗が進むとガタが大きくなったり、回した感触が固くなるもしくはゆるゆるになるといった症状が出たりしてチューニングを合わせづらくなってきます。

こうした場合はペグの交換が必要となってきますが、ペグを固定しているボルトやナット、ツマミの横のネジが緩んでいることが不調の原因である場合もありますので交換する前に確認してみましょう。

 

また、ペグの交換はメンテナンス性を向上させたり音を変化させたりすることもできるため、おすすめの改造のひとつでもあります。

基本的に同じタイプのペグであればボルトやナットを外すだけで交換できますが、購入の際は念のため互換性を確認しておきましょう。

クルーソンタイプとロトマチックタイプはポストの径や固定ネジの位置が違うためヘッドを加工しないと取り付けられないため注意しましょう。

また、同一タイプのペグでもメーカーによって微妙にサイズが合わない、なんてこともありますのでわからない場合は楽器店やリペアショップに相談してみましょう。

 

おすすめペグメーカー

交換用のペグはフェンダーやギブソンからも発売されていますが、有名メーカーにパーツを供給しているパーツメーカーからも販売されています。

その中からおすすめのペグメーカーをいくつか紹介しますので参考にしてみてください。

GROVER(グローバー)

グローバーはアメリカのパーツメーカーで、創業は1922年と100年にわたってペグを作り続けている老舗。主にロトマチックタイプのペグを作っています。

ギブソンやエピフォン、マーチンなどのペグはグローバー製であることが多いです。

アメリカの企業らしく、他社にはない派手なデザインのペグも製造しています。

KLUSON(クルーソン)

クルーソンはアメリカで1925年に創業したブランドで、その名の通りクルーソンタイプのペグのルーツとなったブランドです。

グローバー同様歴史ある会社ですが、1980年代初頭に倒産しています。

現在ではアメリカのWD社がライセンスを取得した上で当時のデザインを復刻した高品質なクルーソンペグを販売しています。

GOTOH(ゴトー)

GOTOHは群馬県に本社を置く弦楽器パーツの専門メーカー、後藤ガット有限会社のブランドです。

国内外のメーカーの純正ペグにも数多く採用されており、その品質は折り紙付き。ラインナップが豊富なのもGOTOHの特徴です。

また、他社と比べてもお手頃な価格設定なのも魅力的です。

SCHALLER(シャーラー)

シャーラーはドイツに拠点を置くギターパーツメーカーです。シャーラーのペグも数多くのメーカーに純正パーツとして採用されています。

ロック式のストラップピンを初めて販売したメーカーとしても有名ですね。

ものづくり大国ドイツの製品らしく加工精度は非常に優秀で、ペグに求められる機能や性能全てが高いレベルで仕上げられています。

 

 

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