音楽理論を勉強していく中で必ずといっていいほど出てくる単語が「音程」と「度数」です。
この2つはコードの成り立ちやスケールについて知る上で必要な基礎知識となりますので是非とも覚えていきましょう。
はじめに
音程や度数について学ぶ前に、ひとつ知っておくべき事柄があります。
それは「ミからファ、シからドは半音」ということです。
ギターで「ドレミファソラシド」を弾く場合は以下のようなフレットを押さえると鳴らすことができます。
5弦3フレットから「ド」で始まって、「レ」と「ミ」までは全音(2フレット分)づつ上がっていますが、「ミ→ファ」の間と「シ→ド」の間は半音(1フレット分)しか上がっていません。
楽譜にはこんなこと書かれていませんし、音楽の授業でも習わないため音楽界の暗黙の了解のようになっていますが「ミからファ、シからドは半音」というのは覚えておいてください。
度数とは
さてさて本題です。
度数とは基となる音(ルート音)からどれだけ離れているかを示した数になります。
例えば「ド」から見たときに「ファ」はどれだけ離れているか、とか「ミ」から「シ」まではどれくらい離れているか、などを表すときに使います。
度数は数え方がちょっと特殊で「ゼロ」という概念がないため、起点となる音程を1度としてそこからどれだけ離れているかを数えます。
例えば「ド」を基準(ルート音)として「ファ」が何度離れているかを数えるときは、「ド」を1とするとド、レ、ミ、ファ、の4つの音程があるため4度離れていると言えます。
他にも例を挙げると「ソ」を基準としたときに「ラ」は2度、「ミ」を基準としたときに「シ」は5度離れていると言えます。
度数には「完全○度」や「長○度」みたいな表し方もありますが、複雑で難解なので別の機会に紹介します。
音程とは
音程とは、ある音がルート音からどれだけ離れているのか、つまり音同士の間隔を表す単位です。
度数とは異なり音程はルート音はゼロとして0.5刻みで数えていきます。
ギターに当てはめて考えてみると
ルートとなるフレットから
- 1フレットずらした音 → 0.5音
- 2フレットずらした音 → 1音
- 3フレットずらした音 → 1.5音
- 4フレットずらした音 → 2音 ...
といった感じで1つのフレットで0.5音ずつ上がっていきます。
0.5音のことを半音、1音のことを全音とも呼びますね。
「ド」と「レ」だったらその差は1音となり、「ド」と「ミ」だったら差は2音ということになります。
この流れで行くと「ド」と「ファ」は3音差! ...と言いたいところですが実はそうではないんです。
先述の通り「ミとファ」、「シとド」の間は半音(0.5音)しか空いていませんのでドとファの間隔は2.5音ということになります。
以上のことを踏まえ、「ド」をルートとした場合の音程の数え方は以下のようになります。
まとめ
- 「ミ → ファ」、「シ → ド」は半音間隔(これ以外は全音間隔)
- 全音はフレット2つ分、半音はフレット1つ分
- 度数はルートとなる音を1としてドレミ音階の何番目かを示す数
- 音程はルートとなる音をゼロとして0.5(半音)刻みで数えて何番目かを示す数
複雑なコードの成り立ちなどを考えていく際にはもっと音程と度数について掘り下げて考える必要がありますが、ひとまず基礎知識としてはこれくらいで十分です。
音楽理論は覚えなければならないことがたくさんあるので、少しづつゆっくり学んでいきましょう。