ギターコードを見ていると「CM7」や「Cadd9」みたいなコードがたまに出てきます。
ルート音は同じ「C」なんですが、Cの後ろに文字がついているコードは無印Cとは異なる響きを持っています。これは一体何がどう違うのでしょうか。
そこで今回はギターにおいて頻出のコードがどのような構成で、どういった状況で使うことができるのかを解説していきます。
この記事では「C(ド)」のキーのコードを紹介していきますが、基本的な考え方はどのキーでも同じです。
メジャーコード
構成音:ド(C)・ミ(E)・ソ(A)
全てのコードの基本となるコードです。「長三和音」とも呼ばれます。
1度、長3度、完全5度の音で構成され、Cコードの場合は「ド」「ミ」「ソ」となります。
明るく爽やかな響きを持つコードです。
マイナーコード
構成音:ド(C)・ミ♭(E♭)・ソ(A)
マイナーコードはメジャーコードの1度と5度の音はそのままに3度の音が半音下がった(短3度)コードです。
メジャーコードの構成音がたった半音変わっただけですが、メジャーコードの明るい印象とは全く逆の暗く悲しい印象を受けるコードです。
オーギュメント(aug)
構成音:ド(C)・ミ(E)・ソ#(A#)
オーギュメントは5度の音(Cコードの場合は「ソ」)を半音上げたコードです。
オーギュメント(augment)は「増大させる」といった意味で、5度の音を半音増大させている(上げている)のでこのような呼び方になっています。
マイナーコードに近い暗くアンニュイな雰囲気を持つコードです。
サスペンデッドフォー(sus4)
構成音:ド(C)・ファ(F)・ソ(A)
メジャーコードの3度の音、Cコードでいうところの「ミ」が半音上がったコードが「sus4」です。
「sus」は「suspended(吊り上げられた)」の略で、「ミ(3度)」の半音上がった音は「ファ(4度)」。3度の音が4度に吊り上げられているためこういった名称になっています。
メジャーかマイナーかを分ける3度の音が入っていないため独特な響きを持つのが特徴で、Csus4→Cのように同じキーのメジャーコードと併用されることの多いコードです。
同じsus系のコードにはsus2なんてものもあります。
セブンス系コード
これまで紹介してきたコードは3つの音で構成されていましたが、これにもう1つ音を加えた、すなわち4つの音としたのがセブンス系のコードです。
メジャーコードやマイナーコードが三和音であるのに対してセブンス系のコードは四和音であるとも言えますね。
セブンス系のコードは総じておしゃれな雰囲気を持っており、どんなメロディにも馴染む扱いやすいコードと言えます。
メジャーセブンス(M7)
構成音:ド(C)・ミ(E)・ソ(A)・シ(B)
基本的にメジャーコードに長7度の音を追加したものがメジャーセブンスコードです。「maj7」や「△7」と表す場合もあります。
7度上の音を追加しているから「セブンス(7th)コード」なんです。そのまんまですね。
「ド(C)」の長7度にあたる音は「シ(B)」となりますのでC7の構成音は「ド(C)」「ミ(E)」「ソ(G)」「シ(B)」となります。
セブンス(7)
構成音:ド(C)・ミ(E)・ソ(A)・レ♭(D♭)
メジャーコードに長7度を追加したメジャーセブンスに対して、セブンスコードは短7度の音を追加したもの。
追加している音は「短7度」なので「m(マイナー)7」と表記したいところですが、後に紹介するマイナーセブンスと混同してしまうためこの表記が一般的となっています。
マイナーセブンス(m7)
構成音:ド(C)・ミ♭(E♭)・ソ(A)・シ♭(B♭)
m7は、マイナーコードに短7度の音を追加したものを指します。
マイナーコードに長7度を追加したマイナーメジャーセブンス(mM7)というコードもありますが、あまり使われません。
ディミニッシュ(dim)
構成音:ド(C)・ミ♭(E♭)・ファ#(F#)・ラ(A)
1度、短3度、増4度、6度で構成されるディミニッシュコード。
一見バラバラな並びのように見えますが、実はそれぞれが短3度ずつ離れた構成になっています。
それぞれの1音づつしか入っていないため、 Cdim、E♭dim、F♯dim、Adim 全てが同じ構成音となり、覚えるのが楽なコードだったりもします。
セブンスコードの代わりとして使用したり、コードとコードの間の橋渡しとして使用したりすることの多いコードです。
アドナインス(add9)
構成音:ド(C)・ミ(E)・ソ(A)・レ(D)
アドナインスはメジャーコード3つの音にルートから9度(2度)の音を加えたコードです。
Cの場合は「ド」「ミ」「ソ」に「レ」を加えた音となります。
メジャーコードの代わりとして使用したり、sus4と同じように同じキーのメジャーコードと一緒に使用したりと多様な使い方ができるコードです。
最後に
もちろんコード表を見ながら練習するのも良いですが、コードの仕組みを知ることでプレイの幅をより広げることができます。
また、今回紹介したコードはほんの一部にすぎません。
これら以外にも世の中にはたくさんのコードがありますので調べて試してみるのも面白いかもしれませんね。