![ギター 名前 由来](https://into-guitar.com/wp-content/uploads/2020/11/nafuda_school.png)
ストラトキャスターやテレキャスター、レスポールなどなど... どんなギターにせよ名前は必ずついていますよね。
当然といえば当然ですが、人の名前に由来があるようにギターの名前にも由来があります。
でも、ギターの名前に由来を聞かれて答えられる人はほとんどいないのではないでしょうか。
そこで今回はギターの「名前」にスポットを当て、由来や現在の名前になった背景などを紹介していきます。
Fender
テレキャスター (Telecaster)
![テレキャスター 名前 由来](https://into-guitar.com/wp-content/uploads/2020/11/music-1415054_640.png)
実はテレキャスターは発売当初「ブロードキャスター」という名前でした。これはその当時の最新技術であったテレビ放送を意味する「broadcast」から付けられたもの。
ところがグレッチが製造するドラムと名前が同じ(綴りは違うが読み方が同じ)であったため、代わりにテレビ(テレビジョン)の「テレ」を頭につけて「テレキャスター」という名前となりました。
ちなみにブロードキャスターの次のネーミングを決めるまでの間に製造されたテレキャスターはヘッドにモデル名が記載されていなかったことから「ノーキャスター」と呼ばれています。
ブロードキャスターとノーキャスターは合わせて1年ほどしか製造されていなかったこともあって「超」がつくほどのプレミア価格で取引されています。
ストラトキャスター (Stratocaster)
![ストラトキャスター 名前 由来](https://into-guitar.com/wp-content/uploads/2020/11/etc-895730_640.jpg)
テレキャスターの進化版として1954年に登場したのがストラトキャスターです。
後ろの「キャスター」の部分はテレキャスターの名前を受け継いでおり、頭の「ストラト」は成層圏を意味する「Stratosphere」から来ています。
当時アメリカでは宇宙開発が盛んであり、テレキャスター同様先進性をイメージした名前となっていますね。
ムスタング (Mustang)
1964年にスチューデントモデル(初心者向け)として登場したギターです。
英語での発音は「マスタング」に近いものの、日本では「ムスタング」という名前で定着しています。
アメリカの自動車メーカー、フォードからムスタングというスポーツカーが販売されており、それにあやかって付けられたものだと思われます。
ジャズマスター (Jazzmaster)
![ジャズマスター 名前 由来](https://into-guitar.com/wp-content/uploads/2020/11/498112932_0a4f1ef1cd_b.jpg)
ジャズマスターは1958年に発売されたギターです。
当時ジャズといえばギブソンの箱物ギターを使うのが一般的で、フェンダーのギターはほとんど使われていませんでした。
そこでジャズギタリストにも使ってもらえるようなギターを、ということで「ジャズマスター」という名前になったそうです。
ちなみにアメリカ発祥の時計メーカーであるハミルトン社にもジャズマスターという名前の腕時計がありますが、一切関係ありません。
ジャガー (Jagar)
ジャズマスターの兄弟機種として1962年に登場したのがジャガーです。
ジャガーといえばネコ科の動物をイメージしますが、イギリスの自動車メーカーである「ジャガー」が由来です。
フェンダーの創業者であるレオ・フェンダー氏は車好きだったこともあってフェンダー社のギターは車関係のネーミングが多いですね。
Gibson
レスポール (Les Paul)
![レスポール 名前 由来](https://into-guitar.com/wp-content/uploads/2020/11/guitar-2405265_640.jpg)
ギブソン社の看板モデルであるレスポールは1952年に登場しました。
このギターはミュージシャンであり発明家であるレス・ポール氏のシグネチャーモデルとして発売されたため、レスポール氏の名前がそのままモデル名として冠されています。
本来は「レス・ポール モデル」が正式な名前ですが、省略されて「レスポール」という名前で定着しました。
SG
![SG 名前 由来](https://into-guitar.com/wp-content/uploads/2020/11/guitar-29201_640.png)
SGはレスポールの後継機種として1961年に登場しました。
発売当初は「レス・ポール モデル」といった名前でしたが、ストラトキャスターに対抗したギターのコンセプトにレス・ポール氏が納得せず、ポール氏はギブソンとの契約を解消します。
このことで「レスポール」という名前が使えなくなってしまったギブソンはソリッド・ギター(Solid Guitar)の頭文字であるSGをそのまま名前として採用したそうです。
ES-335
![ES-335 名前 由来](https://into-guitar.com/wp-content/uploads/2020/11/maksym-kaharlytskyi-h7aZZ9fM3hI-unsplash.jpg)
ES-335は1958年に世界初のセミアコースティックギターとして発売されました。
ESは「エレクトリック・スパニッシュ」の略。
スパニッシュは抱えて弾くタイプのギターを指す言葉です。ちなみに対義語はハワイアンで、スチールギターのように膝上に置いたりテーブルのような台に置いて演奏するギターのことを指します。
「335」の部分は当時の販売価格が335ドルであったから、という説が横行していますが、当時のカタログを見るとES-335の価格は270〜280ドルくらいなのでこの説は間違いです。
じゃあ何の数字なんだという話になりますが、これは現在でも確実なことはわかっていないようです。
フライングV (Flying V)
![フライングV 名前 由来](https://into-guitar.com/wp-content/uploads/2020/11/5271749148_17b273d6be_b.jpg)
1958年に登場したフライングVはブルースからメタルまで、幅広いジャンルのギタリストに愛用されているギターです。
その名の通りボディがアルファベットの「V」の形状をしているためこのような名前がつきました。
また、渡り鳥の群れがV字型に隊列を組んで飛んでいることも由来のひとつと言われています。
![](https://into-guitar.com/wp-content/uploads/2020/11/migratory-birds-4027705_1280-2-1024x682.jpg)
エクスプローラー (Explorer)
![エクスプローラー 名前 由来](https://into-guitar.com/wp-content/uploads/2020/11/guitar-311700_640.png)
エクスプローラーは先述のフライングVと共に1958年に登場したギター。メタル系のギタリストの使用が多いモデルです。
エクスプローラーは直訳すると「探求者」という意味。
当時はこんな奇抜な形のギターなんて存在していませんでしたから、変形ギターの草分け的存在、といった意味を込めて命名されたようです。
最後に
何となくでつけたような名前だったり実は深い意味を持つ名前であったりと様々なバックグラウンドがありましたが調べてみると奥深いですね。
今回紹介したのはほんの一部ですが、全てのギターにはその名前になった理由が必ずあるはずですので気になったものは調べてみても面白いかもしれません。