エレキギターは工業製品ですので、どれだけ丁寧に扱っていてもいつかは壊れてしまうもの。
様々なトラブルがありますが、音が出なかったりノイズが出たりするのが最も多くの割合を占めます。
こうなった場合に考えられる原因は大きく分けると以下の3つ。
- ギター本体が故障している
- シールドが接触不良を起こしている(断線している)
- アンプが壊れている
今回はこれら3つのトラブルについて解説していきます。
1.ギター本体の故障
音が出なくなったりノイズが出たりした場合に疑うのはギター本体の故障です。
まずはボリュームやトーンノブを回してみたりピックアップセレクターを切り替えてみたりして、全く音が出ないのか、それともある一定の状況で音が出なくなるのかをはっきりさせましょう。これを行うことでどこが悪いのかの見当がつけやすくなります。
あるピックアップだけに異常が出る場合はピックアップ本体やピックアップセレクタースイッチに異常が疑われます。
ボリュームやトーンノブを回した際に「ガリッ」といった感じの音がする場合はポッドが故障しています。何回かノブをくるくる回すとマシになる場合もありますが、寿命が近いことに変わりはありませんので早めの交換がお勧めです。
弦に触れても「ジー」といったようなノイズがなくならない場合はギター内部の回路上にあるアース(接地)不良の可能性が高いです。
こういった内部回路の問題を直すのにはある程度の知識とハンダごてなどの専用工具が必要となります。
自分で直すのに不安がある方は楽器店に持ち込んで修理してもらいましょう。
また、意外と多いのがジャックのナットの緩み。
シールドの抜き差しを繰り返しているうちにジャックのナットが緩んでしまい接触不良を起こす、というのはよくある事例です。
ナットを確認して緩んでいるようなら増し締めを行いましょう。
2.シールドの接触不良(断線)
ギター本体に異常がない場合(ギターを変えても同じ異常が出る場合)、次に疑われるのはシールド接触不良です。
シールドが怪しいと感じたら、一度プラグのスリーブを緩めてみてハンダ付け部に異常がないかチェックしてみましょう。
と言うのもシールドのトラブルはケーブルの断線ではなく、プラグ部のハンダ外れや接触不良が多くを占めています。
もしプラグ部に異常がなければケーブルの断線や接触不良が疑われます。ケーブルを交換するのもひとつの手ですが、新しいシールドに買い換えたほうが確実です。
3.アンプの故障
ギター本体もシールドも異常がない、となると疑われるのはアンプです。
ギターやシールドと比べてアンプは内部構造が複雑なものが多く、修理にはかなり高度な知識が必要です。
特に最近のアンプはデジタル処理を行っている場合が多く、より内部構造が複雑になってきています。
アンプが壊れているなと感じたら、一度購入した店舗に持って行って状態を見てもらいましょう。
ほとんどの場合メーカーに送って修理してもらうことになります。
まとめ
音が出ない、もしくは出音に何らかの異常が発生した場合は以下の手順で原因を確認しましょう。
- ポットやピックアップセレクターを切り替えてみる
- ジャックのナットが緩んでいないか確認
- 2本以上ギターを所有している場合は別のギターに変えて音が出るか確認
- シールドを変えて音が出るか確認、出ない場合はスリーブを外してハンダ付けが取れていないか確認
- アンプが正常に動作するか確認
エレキギターの故障は内部回路の不具合によって引き起こされるのがほとんど。
自分で原因を究明して修理を行えるのが時間的にもコスト的にも良いに決まってますが、エレキギターの内部構造は複雑なのではっきりとした原因がわからないようでしたら楽器店やリペアショップで見てもらった方が賢明です。
きちんとメンテナンスをしてあげることでギターを長持ちさせることができます。
ショップによってはコンディションを確認してもらうメンテナンスも行っているところがあるので、そういったところに定期的に見てもらうのもおすすめです。